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小さなものの神は本当に小さいのか

季節の変わり目には、すこし気分が沈む。
もう、昔からだが、いつまでもなれない。とはいえ、重たい気分は1週間ほどで、あまり重くもない。

で、そういう時は、小さな幸せなものを思い出してみることにする。
最近のは、これだ。

「ぁあーあぁーベビーコーンよ、わたーしこれすきなのよー」
「ぅひゃーあーホントーにぃ、こんなところにィ」

所狭しと並べられた中国製の食品たちの隙間から、間の抜けたような女の子の声。
でも、少しくたびれていて、もしかしたらおばはんかも、ってちょっと見たら若い女の子二人。

で、こーんな場末の、野菜とか果物とかよく見ないとかなり痛んでたり、
壁には「こいつらは押し込み強盗です!」って、警備用カメラが捕らえた押し込み強盗の
写真が何枚も(しかも、いくつかは逮捕された「使用後」の写真もあり)張ってあるような
中国スーパーにどうして白人の女の子が?

って、よくみると
穴あきの紫色のストッキングによれよれのTシャツ、わけのわからないミニスカート、毛玉でゴアゴアの黒いセーター
って、よれよれの人たち。
ベビーコーンの缶詰片手にへらへら笑ってる口元は、歯のかけた笑顔。

このスーパー、立地はオークランドの素敵な異空間、K通り。
昔は立ちんぼの多いので知られていたらしいのだが、今じゃそういう人たちだけでなく、
キウイじゃとんがったギグハウスやクラブ、ゲイの人ご用達のパブ、中国スーパー、アダルトショップ、壊れたお客さんの比率の高いカフェ、古いアーケードビル、日本食屋、酒屋、中国人の魚屋、2ドルショップ(100均みたいなもの)って、なんでもあるよなぁ。

明るいイメージのオークランドだが、影も日向もあるよ。

ベビーコーンでこんだけハッピーになれるこの人たちは、いったい・・・って、
話しかけたいような、でも面倒なことになりそうな、というわけで、話しかけず。

いつも死ぬほど無愛想なレジをとおって、アパートに帰るすがら、
耳にはあのひゃらひゃらした声が離れない。ベビーコーンは、買ったのかね。

私が買ったパックサラダの野菜は、1週間たっても腐らないので、このスーパーで

買い物するのは怖くてやめた。

でだ、あれから1年近くがたつけど、あの二人、生きてるかしら。

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